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2008-04

宇宙を味方にする方程式

いかに幸せに生きるべきか―それは現状をありのままに全て肯定することである。
幸せ・肯定を提示した時点で、その対概念としての不幸・否定が生じることの問題については触れていないけれど、おおむね正論だと思う。
もっとも著者もその落とし穴に重々気付いているはず。だから、ダジャレとか「よくわっかんない」とか言って、自身の発言をネタ化しているのだろう。

夢も希望もない世界、万歳!
未来を肥大させて、いまこの刹那をないがしろにすることなかれ。

彼の本には相変わらず良いことが書いてあるが、同時に読む必要もない本でもある。努力・作為の放棄によって「必要」が消滅するという意味で。

(当然ながら「啓発」のジャンルに入れるべきではない本)

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朗読してみたい中国古典の名文

漢詩、経書、史書、兵法書、故事成語など古典の名文を選りすぐって紹介している。訓点付きの漢文、書き下し文、現代語訳に加えて解説が掲載されている。

外国語であるはずの漢文を、日本人が自分たちの言語で理解するために読み下した文が訓読文。いわば自分たち用に曲げた読み方ではあるのだが、それでも独特のリズムが美しい。特に漢詩は朗読するのにはとても良いと改めて思った。

読みどころとして、文章が書かれた背景などが説明されているので、切り取られた文章のみからでは読み取れない味わいを提示してくれている。要所で入る著者の客観的なツッコミがまた楽しい。

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いっそ寝込んでしまえ

先週風邪をひいたらしい。
喉が痛かったのだが、ちょっとやそっとでは活動停止に陥らないのがオレ流。風邪薬を飲んで普通に生活していたら翌日には治った。

と思ったら、全然治っていなかった。
まずいことに潜伏したらしい。普通に活動するには全く支障ないのだが、咳が出たり痰が絡まったりする。いっそのこと、活動不能と判断せざるを得ないほど高熱が出て一日寝込んでしまえばすっきりするのだろうが・・・

そんなことを書きながら思った、精神的にも一度瀕死になってみた方がいいのかもしれない、と。
已むに已まれずフツーに社会を生きていくことをドロップアウトしてみたものの、無為の境地に至れない。あまりに理性的な私は、吐き気を覚えながらも社会に適合できてしまう。

ゾロアスター教

ニーチェ『ツァラトゥストラはこう言った』の研究のための参考として読む。
ちなみに、ツァラトゥストラ(Zarathustra)は、ゾロアスター教(Zoroaster)の開祖ザラスシュトラ(Zaraθustra)のドイツ語読み。ゾロアスターはギリシャ語読み。

教義や儀礼祭司についてはそれほど詳しくないが、ゾロアスター教の変遷が掴める。本の趣旨としては、ゾロアスター教を中心とした古代アーリア民族の宗教の描写にある。
専門の研究者の手による書だけあって、きちんとした客観的研究成果を踏まえているようだが、かといって堅くはない。むしろファンキーな感じさえする。著者の人柄だろうか。

ヨーロッパにおいてかなりの関心を誘ってきた宗教だということが分かり、直接あるいは間接に世界に与えた影響力を推察してみるのもなかなか興味深い。

もっともニーチェの『ツァラトゥストラ』は、ザラスシュトラの思想とは直接関係はないので、本当に参考程度にしかならない。それでも、ニーチェがザラスシュトラに仮託して語ろうとした思想との接合点を見出せて楽しかった。

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とりあえずルノアール

渋谷Bunkamuraのルノアール+ルノアール展に行って来た。
雨天だからだろうが、比較的空いていてゆっくり観られた。休日は混んでいるはず。

画家ルノアールと次男で映画監督のジャン・ルノアールの作品を展示。基本的には後者がメインで、父からの影響を見出すという趣旨。
絵画の点数は少ないが、ルノアールの描いた印象が、映像ではいかに表現されうるのかが分かり、なかなか楽しかった。

ジャンは、巨匠の父を超えんとする強迫的な意志ではなく、父への敬愛と共に率直な意欲でもって映画制作をしているのが感じられて良い。いや、偉大すぎる重責を生来的に背負わされたと受け止めて、それを撥ね退けんとする類の苦悩の人であってみれば、それもまた良いのではあるが。

印象派の絵は、やはり水面の光の反射が造りだす雰囲気を捉えているのが好きだと思った。

吐き気、吐き気、吐き気

撲滅しようとしていたものを、自分の中にまざまざと見出す。

などと、書くとあまりにもありがちな悩みになってしまう。
精確には、それを撲滅しようと闘争に駆り立てていたものこそ、それだったのだ。

その名も、「正義」の見方、ルサンチマン!

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