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受け容れる力

わしにはわかるのだ。本当に力といえるもので、持つに値するものは、たったひとつしかないことが。それは、何かを獲得する力ではなくて、受け容れる力だ。

『ゲド戦記Ⅲ さいはての島へ』(ル=グウィン著、清水真砂子訳)

人は死ぬ。これこそ、我々が受け容れることしかできない事実の最たるものだ。
そして、それを考えている私という人間がここにいる。そう、生まれた、ということも私の意志や力に全く関係なくなされた。
自らの意志で行動していると思っている人間は、生来的にこの理不尽さを抱えて生きていることを拭い去ることが出来ない。

畢竟、人は受け容れることしかできない。
それを受け容れないとあれば、そこには苦しみしかない。なぜなのかと嘆く苦しみしかない。

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