玄鳳のハネ思索書評作品三国志

フラッタ・リンツ・ライフ

「スカイ・クロラ」シリーズの第四巻。

物語の主要な概念である「キルドレ」についての背景が描かれるようになる。
これまで展開では、主人公たちの存する舞台背景が薄々と描写されるように、物語が進行していた。淡々とした醒めた展開だった。だが、ここに及んで若干ドラマティックに過ぎる設定になった気がしなくもない。

キルドレは明らかにガンダムのニュータイプが一つのモチーフだと思われる。それも、強化人間の方により接合する。エヴァのチルドレンの影響も当然あるだろう。
キルドレを通して「人間とはどうあるべきか」という外部から評価を下そうとする理性主義的な客観的視点ではなく、あくまでキルドレであるところの主人公の目線を離れず、世界を内部から・・・暴力的に設定される社会的外部を想定しない彼らの世界を描く。

改行を多用して、短文をたたみ掛ける飛行中の描写も好きだが、相変わらず戦闘機の軌跡を脳裏に描き出せない。
地上での、ぐるぐる巡る思考部分を読んでいる方が、私は楽しいかもしれない。

フラッタ・リンツ・ライフ―Flutter into Life

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