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        <title>書評</title>
        <link>http://www.genhou.com/review/</link>
        <description>評というよりは所感。取るに足らぬと思ったものは書かないつもりだが、反論すべきだと思ったものについてはあげていく。</description>
        <language>ja</language>
        <copyright>Copyright 2009</copyright>
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            <title>ゲド戦記</title>
            <description><![CDATA[<p>原作を読んだのはおよそ一年前。内容は忘れかけている。</p>

<p>世界観の演出やキャラクターのインパクトが足りないのみならず、そもそもストーリー展開に迫力がない。したがって主題を云々する以前に、娯楽としてつまらない。<br />
ジブリ作品なのに作画のクオリティも低いのは気のせいだろうか。</p>]]></description>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">映画</category>
            
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">ル・グウィン</category>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">宮崎吾朗</category>
            
            <pubDate>Wed, 02 Jul 2008 16:20:02 +0900</pubDate>
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            <title>女の一生</title>
            <description><![CDATA[<p>純真な貴族の女の抱いていた輝かしい人生の希望が、度重なる裏切りと挫折に無残にも打ち砕かれていく一生を描いた受難劇。<br />
でありながらも、それはよくある話としてアイロニカルに語られる。この作品の趣旨は、最後の一文に尽きる。</p>

<p>これぞ純粋没入者の生きる道である。いつ何時でも襲いうる予期せぬ不幸に、超越的な視点を一切持たない彼女は、「ありえない」事態にただひたすらに振り回され打ちひしがれる。自分の人生を数あるうちのありがちな一つとしてではなく、単一なものとしてしか捉えられない、単純な没入的生き方を肯定しえない所以だろうか。</p>

<p>だが、そうやって幻滅しながらでも、人は生きてゆけるというのも皮肉である。</p>]]></description>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">古典</category>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">小説</category>
            
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">モーパッサン</category>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">新庄嘉章</category>
            
            <pubDate>Tue, 01 Jul 2008 20:45:39 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>ニーチェ―ツァラトゥストラの謎</title>
            <description><![CDATA[<p>ツァラトゥストラ読解にもってこいの一冊。<br />
直線的な理解を許さない『ツァラトゥストラはこう言った』を、丁寧に解説してくれる。むろん、固定的な解釈を回避する書であることを念頭に置いた上で。</p>

<p>あとがきがカッコつけすぎだが、いかす。</p>]]></description>
            <link>http://www.genhou.com/review/academy/mystery-of-zarathustra.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">学術</category>
            
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">村井則夫</category>
            
            <pubDate>Fri, 09 May 2008 03:44:42 +0900</pubDate>
        </item>
        
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            <title>Locks</title>
            <description><![CDATA[<p>メロディーも良いけれど、今回は歌詞が気に入った。ピンと来るメタファーが散りばめられていてわくわくする。<br />
とくに「ふたり」の歌詞は、洒落（言葉に宿る二重性）を使いながら同一性への回収を拒否するという、最近の私のテーマと被っていて、かなり感動する。<br />
・・・そうか、だから”Locks”って複数形なのか。</p>

<p>でも、だからってCDを3タイプ用意して「揺らぎ」を与えているわけじゃないよね・・・制作上の意図ではなく、明らかに経営上の意図だよね。<br />
初回限定版を2枚もリリースすることが、ファンへの冒涜になることをそろそろ分かっていただきたい、GIZAには。そう思いながら、ジャケットのために買ってしまう俺ガイル。ジャケットはそれなりにかっこよいと思う。まだ通常版は未購入だけど。</p>]]></description>
            <link>http://www.genhou.com/review/music/locks.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">音楽</category>
            
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">GARNET CROW</category>
            
            <pubDate>Fri, 09 May 2008 02:59:56 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>宇宙を味方にする方程式</title>
            <description><![CDATA[<p>いかに幸せに生きるべきか―それは現状をありのままに全て肯定することである。<br />
幸せ・肯定を提示した時点で、その対概念としての不幸・否定が生じることの問題については触れていないけれど、おおむね正論だと思う。<br />
もっとも著者もその落とし穴に重々気付いているはず。だから、ダジャレとか「よくわっかんない」とか言って、自身の発言をネタ化しているのだろう。</p>

<p>夢も希望もない世界、万歳！<br />
未来を肥大させて、いまこの刹那をないがしろにすることなかれ。</p>

<p>彼の本には相変わらず良いことが書いてあるが、同時に読む必要もない本でもある。努力・作為の放棄によって「必要」が消滅するという意味で。</p>

<p>（当然ながら「啓発」のジャンルに入れるべきではない本）</p>]]></description>
            <link>http://www.genhou.com/review/enlighten/seikan.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">啓発</category>
            
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">小林正観</category>
            
            <pubDate>Mon, 28 Apr 2008 19:13:40 +0900</pubDate>
        </item>
        
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            <title>朗読してみたい中国古典の名文</title>
            <description><![CDATA[<p>漢詩、経書、史書、兵法書、故事成語など古典の名文を選りすぐって紹介している。訓点付きの漢文、書き下し文、現代語訳に加えて解説が掲載されている。</p>

<p>外国語であるはずの漢文を、日本人が自分たちの言語で理解するために読み下した文が訓読文。いわば自分たち用に曲げた読み方ではあるのだが、それでも独特のリズムが美しい。特に漢詩は朗読するのにはとても良いと改めて思った。</p>

<p>読みどころとして、文章が書かれた背景などが説明されているので、切り取られた文章のみからでは読み取れない味わいを提示してくれている。要所で入る著者の客観的なツッコミがまた楽しい。</p>]]></description>
            <link>http://www.genhou.com/review/culture/post-17.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">教養</category>
            
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">渡辺精一</category>
            
            <pubDate>Wed, 23 Apr 2008 16:49:20 +0900</pubDate>
        </item>
        
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            <title>ゾロアスター教</title>
            <description><![CDATA[<p>ニーチェ『ツァラトゥストラはこう言った』の研究のための参考として読む。<br />
ちなみに、ツァラトゥストラ（Zarathustra）は、ゾロアスター教(Zoroaster)の開祖ザラスシュトラ(Zaraθustra)のドイツ語読み。ゾロアスターはギリシャ語読み。</p>

<p>教義や儀礼祭司についてはそれほど詳しくないが、ゾロアスター教の変遷が掴める。本の趣旨としては、ゾロアスター教を中心とした古代アーリア民族の宗教の描写にある。<br />
専門の研究者の手による書だけあって、きちんとした客観的研究成果を踏まえているようだが、かといって堅くはない。むしろファンキーな感じさえする。著者の人柄だろうか。</p>

<p>ヨーロッパにおいてかなりの関心を誘ってきた宗教だということが分かり、直接あるいは間接に世界に与えた影響力を推察してみるのもなかなか興味深い。</p>

<p>もっともニーチェの『ツァラトゥストラ』は、ザラスシュトラの思想とは直接関係はないので、本当に参考程度にしかならない。それでも、ニーチェがザラスシュトラに仮託して語ろうとした思想との接合点を見出せて楽しかった。</p>]]></description>
            <link>http://www.genhou.com/review/academy/zoroaster.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">青木健</category>
            
            <pubDate>Sat, 19 Apr 2008 23:30:50 +0900</pubDate>
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            <title>荘子物語</title>
            <description><![CDATA[<p>荘子思想の解説書。講義のような文体で平易に書いてあるので読みやすいが、それ以上ではない感じ。<br />
概略を知るには良いのかもしれない。</p>

<p>わけても道家が諸子百家の他の思想とは立脚する次元が違い、百家のうち哲学の名を冠するに値するほとんど唯一の思想であることを伝えていない。<br />
無為は禁欲ではないのだよ・・・</p>]]></description>
            <link>http://www.genhou.com/review/academy/soji-story.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">学術</category>
            
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">諸橋轍次</category>
            
            <pubDate>Sat, 05 Apr 2008 13:05:24 +0900</pubDate>
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        <item>
            <title>荘子　中国古代の実存主義</title>
            <description><![CDATA[<p>サブタイトルの通り、いかにも実存主義的。</p>

<p>単に『荘子』の要旨を説明するのではなく、著者の研究成果としてのより発展させた解釈が示されている。本文中に引用されている書き下し文が、甚だ意訳なのはその端的な現われだろう。実存主義的な見方と相俟って、今の私の嗜好（志向）に適った荘子の解説となっていた。</p>

<p>荘子思想の出発点たる人間・社会への絶望や不安を、彼（荘周）の伝記的形式で書いているのが楽しい。</p>

<p>後書きの文言に仄かに大戦の残影を感じさせる本書は1964年出版。ポストモダンの議論が喧しくなるよりずっと以前のことだ。資本主義に駆動されて経済成長を驀進する当時の日本において、人間の生というものに対して死に至る病を抱える者がどれほどいただろうか。そんなことを想った。</p>]]></description>
            <link>http://www.genhou.com/review/academy/soji-existentialism.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">学術</category>
            
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">福永光司</category>
            
            <pubDate>Fri, 04 Apr 2008 18:02:51 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>ドン・キホーテの旅　神に抗う遍歴の騎士</title>
            <description><![CDATA[<p>私が読んだ「ドン・キーホーテ」の訳者が書いた解説書。<br />
視る角度によって様々に解釈できるドン･キホーテの面白さを、実際にいくつかの見方を提示しながら解き明かしてくれる。本編たる小説を読了後に読んだ方が面白さは増すと思われる。</p>

<p>小説読了直後に直感的にポストモダンの契機を有していることを感じたが、偶然本書でもポストモダンに微妙に接合させようとしていたことに個人的にやや感動。全然違う思考経路だったけど。</p>

<p>後半、主人公ドン･キホーテの特徴を松尾芭蕉やフーテンの寅さんとの共通性で捉えようとしていたが、これは妄想に近い。特徴の掴み方が突飛だとは思わないが。<br />
むしろ、そんなアプローチがドン･キホーテ的と言って良いのか。</p>]]></description>
            <link>http://www.genhou.com/review/culture/don-quijote-tabi.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">教養</category>
            
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">牛島信明</category>
            
            <pubDate>Wed, 02 Apr 2008 18:45:50 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>ドン・キホーテ</title>
            <description><![CDATA[<p>騎士道物語にのめり込んだあまり、現実と虚構の区別がつかなくなった狂気の騎士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャとその従士サンチョ・パンサが繰り広げる冒険の物語。</p>

<p>著者が作中で明らかにしている通り、本書は執筆当時スペインで流行していた騎士道物語のあまりの荒唐無稽さと、そんないい加減な物語に興じる民衆への批判を目的としている。そのため、本書はそれら流行作品の偉大なパロディとして書かれた。<br />
ところがパロディが大流行すると、今度はその「続編」なるパクリ本が出版されてしまった。これに対して著者は、正統たる「後編」を執筆することで応酬する。「後編」は、主人公ドン･キホーテを描いた伝記物語「ドン･キホーテ」（と偽者の手による「続編」）が流布している、まさに当時の現実としてのスペインが舞台となる。<br />
物語の中で当の物語を引き込んでしまっている自己言及的な構造を持つ、すぐれてアイロニカルで諧謔に富んだ小説。</p>

<p>前編では狂人ドン・キホーテの突飛さからおかしみを引き出しているが、後編では彼の理想と信念を貫く一途さを好意的な眼差しで描き、その狂人ぶりを見物して楽しむ人々をむしろ醒めた目で見つめている感がある。<br />
おそらく前編では物語の真実性など気にしない理知的でない民衆をドン･キホーテに仮託して、後編ではドン･キホーテを弄ぶ人々を以って、己の興が得られれば良いという彼らの無節操を非難しているのであろう。長らく世間に認められず不遇を託ってきた清貧知識人・セルバンテスのルサンチマンの発露だが、同時に老いて痩せ細ったドン･キホーテに自身を重ねるという自嘲ぶりも見落とせない。著者の持つ敬虔なキリスト教徒としての性質や、前編と後編を通して著者の立ち位置が変化していること、などが感じられて興味深い。</p>

<p>「ドン･キホーテ」というタイトルが、機知に富んだ愛すべき狂人としての作中の主人公を指すだけでなく、皮肉ながらも愛嬌に満ちたものの代名詞になるのも頷ける。<br />
元ネタとするに値する最強の独創性を有した偉大なるパロディから、私も何か拝借したくなった。</p>]]></description>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">古典</category>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">小説</category>
            
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">セルバンテス</category>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">牛島信明</category>
            
            <pubDate>Tue, 01 Apr 2008 13:01:09 +0900</pubDate>
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            <title>道徳の系譜</title>
            <description><![CDATA[<p>ニーチェ曰く、『善悪の彼岸』と並んでニーチェ思想への入り口となる著作。<br />
読み手による丁寧な解釈を必要とする格言調ではなく、論文の体裁をとっているので理解するのにそれほど難解ではない。論文とはいえ、ニーチェの叫びに近いパトスが迸るのが訳文からも伝わる。</p>

<p>道徳が形成された過程を、貴族的自己肯定による「よい・わるい」という価値基準と、僧職的反感による「善い・悪い」という価値基準とに二分する。そして社会に跋扈する道徳とやらは、まさに後者が前者を駆逐したものに相違なく、弱者による自らの強敵への怨恨の一撃であることを暴露する。そしてその価値基準は、生成条件によって自らの基準を他人に強要するのだ。<br />
貴族的自己肯定を果たして肯定してしまってよいのかという点には一抹の疑問を感じるが、道徳の正しさの捏造を暴きだす彼の作業は、本当に胸のすく思いがする。</p>

<p>このとおり、彼の思想は定義からして反社会的なものでしかありえないが、それを堂々と宣言するニーチェに、私は勇気付けられてしまうのであった。</p>]]></description>
            <link>http://www.genhou.com/review/academy/zur-genealogie-der-moral.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">古典</category>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">学術</category>
            
            
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">木場深定</category>
            
            <pubDate>Sat, 15 Mar 2008 02:36:21 +0900</pubDate>
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            <title>中国思想を学ぶ人のために</title>
            <description><![CDATA[<p>中国の思想を、春秋時代から清朝まで時代を追って解説する書。老荘思想と仏教を中心に、儒教と道教も含めて中国思想（宗教）史の変遷を理解できる。</p>

<p>概して中国は政治への関心が極めて強いため、その思想も勢い政治哲学にならざるを得ない。そもそも漢代に国教と認定された儒教が、経世済民という政治目的を主眼に据えたすぐれて道徳的な思想である。<br />
一方で、インドから西域を経由して渡来してきた仏教も、その世界のあり方を探求した概念的思索は削ぎ落とされ、きわめて中国的な実践的かつ具体的な救済としての手段へと消化されてしまった上で普及した。<br />
あくまでも社会的秩序形成の必要性を前提とした上でそのあり方を問題とした儒教に対して、哲学的な思索を深め個人の生き方を問うたのが老子や荘子たちによる道家の思想である。なお、道教は後漢末期から現れた民間信仰に端を発する宗教であり、老荘思想を教義に採り入れてはいるが、思想的探求を行う道家とは系譜を一にしない。</p>

<p>中国において、哲学的思弁が精錬される素地がないのがよく分かる。結局は政治の追従者に、あるいは単純な経世済民の方向に流れていってしまい、変形した（捻じ曲げられたようにしか私には見えないが）仏教が残念に思える。<br />
そんな中で、老荘思想が哲学性において最強であるのは明白だ。これは西洋哲学にも対抗しうるだけの力があるように、私には思える。特に、六朝時代の政界という俗世から隠遁した者たちの思弁を私は辿りたい。</p>]]></description>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">平木康平</category>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">森三樹三郎</category>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">橋本高勝</category>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">田中利明</category>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">若槻俊秀</category>
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">野村茂夫</category>
            
            <pubDate>Fri, 14 Mar 2008 19:51:09 +0900</pubDate>
        </item>
        
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            <title>クレィドゥ・ザ・スカイ</title>
            <description><![CDATA[<p>「スカイ・クロラ」シリーズの第五巻。</p>

<p>時系列では四番目にあたり、「スカイ・クロラ」に続く。<br />
キルドレを巡る抗争の渦中に、記憶を失ったまま巻き込まれる「僕」の視点から物語は展開する。フラッタ・リンツ・ライフに続いて、キルドレの核心に近づいていく。</p>

<p>実際に空を飛ぶシーンは少ないが、主人公が幻覚や夢の中で空を舞う様子が描写されているので、相変わらず空気感は伝わる。夢と現の曖昧な境界線を揺れ動く様はたのしい。</p>

<p>全編通して主人公の特定を撹乱する「僕」が一人称。これは子どもとして表現されるキルドレが、自身がまさに世界であり、世界という外部を設定して他人の対蹠物としての自己を特定する大人とは違うことを表すのだろうか。<br />
最後まで「僕」を特定せずに終わる。となれば、これはスカイ・クロラを再読するしかない。</p>]]></description>
            <link>http://www.genhou.com/review/novel/cradle-the-sky.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">小説</category>
            
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">森博嗣</category>
            
            <pubDate>Thu, 13 Mar 2008 22:29:01 +0900</pubDate>
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            <title>はじめてのインド哲学</title>
            <description><![CDATA[<p>この一冊で、インドの思想史の概略を追うことができる。<br />
インドにおける思想・宗教の発生と発展の歴史的流れ、そして特に重要な思想の基本概念も押さえられる。新書一冊では、具体的な哲学的命題についての理解はとてもできないが、入門書としては構成も分かりやすく悪くないのではないかと思う。<br />
もっとも素人の私には、これがスタンダードなインド哲学史の解釈なのかの判断がつかないが。</p>]]></description>
            <link>http://www.genhou.com/review/culture/india-philosophy.html</link>
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                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#category">教養</category>
            
            
                <category domain="http://www.sixapart.com/ns/types#tag">立川武蔵</category>
            
            <pubDate>Tue, 11 Mar 2008 11:35:30 +0900</pubDate>
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